御殿山天満宮(浅間温泉)概要: 御殿山天満宮は長野県松本市大字浅間温泉3丁目に鎮座している神社です。御殿山天満宮の創建は万治2年(1659)、当時の松本城の城主水野忠職(従五位下出羽守)が大樋山(安曇郡、乗鞍岳の一角)から白銀(戦国時代、武田信玄が開発した大樋鉱山は寛永17年:1640年から元禄10年:1697年が最盛期だったとされます。)が発掘されたことを祝して浅間御殿(松本城主の御殿湯)の守護神として御殿山に天満宮の分霊(菅原道真)を勧請したのが始まりと伝えられています。
以来、歴代松本城主から庇護され、松本藩の藩費により社殿の改修が行われました。
特に戸田光庸(戸田松平家13代、従五位下、弾正少弼、丹波守)が篤く崇敬し万延元年(1860)に「鶯止山の碑(君主が仁政をし、家臣が君主を敬い、父が子を慈しみ、子が孝行をすれば国内は平穏無事で、禽獣も恩に感じる。この山に登り参拝すれば、君臣百姓も楽しみ鶯も丘に止まって鳴く。)」を建立しています。
現在の本殿は創建当時のもので、一間社流造、銅板葺、見世棚造、蛙股や虹梁、柱、木組など江戸時代初期の神社本殿建築の特徴をよく残しています。
御殿山天満宮本殿は江戸時代初期の神社本殿建築の遺構として貴重な事から平成11年(1999)に松本市指定文化財に指定されています。
|