浄念寺(須坂市)概要: 心照山浄念寺は長野県須坂市大字須坂春木町に境内を構えている浄土宗の寺院です。浄念寺の創建は不詳ですが、戦国時代には荒廃していたとされ文亀3年(1503)、心誉良円により中興開山されています。当初は現在の須坂市常盤町付近に境内を構えていましたが、元和元年(1615)に堀直重が須坂藩を立藩、元和3年(1617)、2代藩主堀直升によって須坂陣屋が設けられ、その後陣屋町が整備されると寛永18年(1641)に3代藩主堀直輝によって浄念寺の境内が現在地に移されています。須坂藩の庇護により寺運が隆盛し、末寺3カ寺、末庵3庵を擁し、文化13年(1816)には徳本行者筆の「南無阿弥陀仏」の6字名号碑が建立されるなど名を馳せました。
浄念寺鐘楼門は入母屋、桟瓦葺、竜宮門(中国風楼門)、一間一戸、上層部は鐘撞堂、屋根には鯱が施されています。本堂は安政2年(1855)入母屋、桟瓦葺、平入、正面3間向拝付、桁行17.7m、梁間18.3m、高さ20.0m、外壁は真壁造り、白漆喰仕上げ、棟梁は名工として知られた三代目和太四郎嘉博(須坂藩御作事方後見)と山岡平左衛門、特に屋根は重厚な造りで「浄念寺勾配」と呼ばれる程の急勾配で建築技術の高さが窺えます。北信濃十三仏霊場第9番札所(札所本尊:勢至菩薩・御真言:おん さん ざん ざん さく そわか・御和讃:その大知恵の光明は 吾等凡夫を導きて 浄土の道を示さるる 勢至菩薩はありがたや)。山号:心照山。寺号:浄念寺。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
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